2016-11-30 ■ 僕は深夜にタクシーの中から見る光景が好きで好きでしょうがないのです。オレンジ色に光る東京タワーだって、うす明るい首都高だって、夏の日が昇ってしまった早朝のレインボーブリッジだって、好きで好きでしょうがないのです。その朝日の中で、鈴木くんに学内で会うことは二度とないんだと、後悔するのです。 高層ビルの反射する窓も、日光に浸かった遠い建物の群れも、青々とした木々も、僕は何かに感傷するのです。僕はそんな気持ちが好きで好きで、寂しくなるのです。文字数・219字 書いた時期・20160730